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ダイハツ不正隠し事件とプロジェクトマネージメント

執筆者の写真: 靖宏 河畑靖宏 河畑

ダイハツ自動車がえらいことなっている。全車販売停止って前代未聞です。

第三者委員会の偉い人が言っていましたが、検査に不合格なんて絶対に許されない雰囲気らしい。


車の検査は燃費、排ガス規制、正面衝突、オフセット衝突、側面衝突、エアバッグの感度など多岐にわたります。例えば側面衝突で不合格だとしたら、ドア強化すればいいもんねといったものではないらしい。


車全体としての強度とか、衝撃の分散とか、手戻りがすごいことになるらしい。


エアバッグならひょっとしたらセンサーの取り付け位置まで変更しなければいけないかもしれない。そうするともともとそこにあったパーツは別の場所に移すなどの作業もいるでしょう。


この事件の報道を見て、ふとサイバー大のプロジェクトマネージメントの授業を思い出してしまいました。


手戻りというのはプロジェクトマネージメントでよく出てくる用語で、何か不具合が見つかったらその原因のところまで作業を戻すことを言います。当然工期は延びる。


システム開発の場合、素人が使ってもちゃんと動かないからすぐバレるが、自動車の場合、エアバッグや衝突時の安全性なんて、自分が事故を起こして初めて不具合が発生します。しかも自動車自体が持つ不具合によりケガが大きくなったことなんて分からない。


だから今まで不正が発覚しなかったのでしょう。


新車開発プロジェクトの計画段階で、どこが検査に不合格ならばどこまで手戻りで、工期はどれだけ伸びるかなど、検討しておく必要があるのですが、この辺が甘かったのかな。でもって、検査に不合格でもしようものなら、その部分に担当者が徹底的に悪者にされたんでしょうね。


だから不合格は隠す。


プロジェクトマネージメントの授業は、正直あまり力を入れていませんでしたが、何かのプロジェクトにかかわりそうになったら、もう一回やり直す必要がありそうです。


 
 
 

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