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不動産鑑定士という資格

執筆者の写真: 靖宏 河畑靖宏 河畑

調理師という国家資格があります。


調理師に合格したということはと、必要最低限の知識や技術があることを意味します。

逆の言い方をすると、調理師試験に合格したばかりというのは、必要最低限の知識や技術しかないということになります。

このことは調理師になった本人も十分自覚しているので、

「俺、調理師になったもんね。だからすぐ店出して、バンバンお客さん呼ぶつもり」

なんてことは普通考えない。

ここがやっと修行のスタートで、色んなお店で腕を磨きます。


では、不動産鑑定士。

不動産鑑定士試験に合格して、チョッピリ修行して不動産鑑定士になったばかりというのは、

不動産鑑定評価をやる上で必要最低限の知識技術しか持っていないことを意味します。


ところが鑑定士さんは、「俺、不動産鑑定士になったもんね。だからすぐ自分の事務所出すもんね」

となります。それはそれで、しょうがないとしても、レベルは必要最低限なので、自分の事務所を経営しながら、自主的に修行すべき。


でも、しない。


原因は二つ。


一番の原因は、不動産鑑定士試験がなまじっか難しいもんだから、それに受かった(ばかり)だけで、自分が一人前だと勘違いしてしまう。つまり必要最低限のレベルのくせに、自分がそれを自覚していません。


二番目の原因としては、必要最低限のレベルの鑑定士でもまあまあ仕事があるという、発注者側の事情がある。


重要なのは一番目の方。仕事があったとしても、自分がまだまだ未熟である自覚があれば、自主的に知識や技術を身につける努力をするものですが、いかんせん自覚がないので、しない。


例えば、一筆の土地で、一部が山林で木が生えている、一部が畑で耕作中、一部が海岸区域の砂浜。こんな土地を用地買収しなければいけません。不動産鑑定士を呼んで、

担当者:「鑑定士さん、この土地を一部山林、一部畑、一部海岸の一筆の土地として評価して下さい。」

鑑定士:「わかりました!」


この鑑定士は「出入り禁止処分」にすべきです。


これは、鑑定士側から発注者に対してアドバイスすべきケースです。中級レベル以上の鑑定士さんなら分かりますよね。



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