鑑定評価をするとき必ず市場分析というやつをやります。
これはどういうことかというと
対象地と直接競合する不動産がある地域(マーケット)ともう少し範囲を拡大して代替関係にある不動産(ちょっと離れているけどこっちでもいいや)の地域(サブマーケット)をまず掴みます。
それから対象地と競合する不動産の需給の状態を調査します。
例えば対象地が住宅地域に囲まれた1万平方の土地だとします。
そうするとこれからマイホームを建てる人口は増えるのか減るのか、
マーケット内やサブマーケット内の分譲地の空きは沢山あるとか完売しているとか、
今造成中の分譲地はないか、あるとしたらいつ完成して何画地売り出されるか
なんてことを調査します。
その結果、例えば
人口は横ばいだけど40歳未満の人口はどんどん減っている市で、
周辺の分譲地が半分売れ残っていて、
ちょっと離れたところで100画地の造成が行われているような環境では、
1万平方の対象地は、周辺が住宅地であったとしても分譲なんかやっちゃダメと判断します。
じゃその土地はどうしたらいいの?
じつは世の中にはなにもしない方がいい、つまりなにもしないことがもっとも損が小さい土地というのがあるんです。
例えば上記の例では周りが住宅だから分譲しても大丈夫と高をくくって造成すると大損こきます。
もし僕のブログを呼んでくださっている方で鑑定書を見る機会があったら、市場分析のところに注目してみてください。
市場分析は鑑定評価の第一歩で、ここをきっちり押さえていない評価書はチョットなあです。
市場分析は価格の大前提で、結構力を入れているので、じっくり読んで欲しいところなのです。