不動産鑑定評価で 嫌悪施設 という言葉が使われます。 その例としては 汚水処理場、
墓地、
ゴミ焼却場
などがあげられています。 誤解しやすいのは、すべての汚水処理場などが嫌悪施設であるわけではないということ。 これはどういうことかというと、 ある施設があって、そのためにその周辺の不動産(土地)の価格が下がるという事象が認められて、はじめてその施設は嫌悪施設になります。 例えば、寺院墓地で塀の中に墓地があるのですが、外からは全く見えない、お盆やお彼岸に線香の臭いが強くなる、ようなところで、 その寺院墓地の周辺の土地価格が、さらにその周辺と較べて特に安くなっているとは言えないようなときは、その寺院墓地は嫌悪施設ではありません。 また墓地の近くは静かでいいやという人もいますし。 それから病院などは、どちらかというとプラスの施設と考えられていますが、病院というのはそこで人が亡くなる施設でもあるので、何となく病院の近くはイヤだという人もいます。 つまり嫌悪施設であるかどうかは、好き嫌いで決まるものでは全くなくて、周辺の土地価格などに影響を与えているという事実があるかどうかが重要になります。